在学生・教職員/ニュース 【卒業生の皆さまへ】学校法人名城大学理事長からの「祝辞」

 本日卒業の日を迎えられた皆様、ご卒業、誠におめでとうございます。心からお祝い申し上げます。
 現在、世界中に感染が拡大している新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方々に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、罹患された皆様に心よりお見舞い申し上げます。新型コロナウイルス感染症の1日も早い終息を心よりお祈り申し上げます。
 本年度の卒業式は、新型コロナウイルス感染症が国内において拡大している中、卒業生の皆様及び保護者の皆様の健康と安全を第一に考え、中止という苦渋の決断をいたしました。何卒ご理解のほどお願いいたします。

 さて卒業生の皆様は、毎日の授業をはじめゼミ活動やクラブ・サークル活動と、仲間と共に学び、互いに友情を深めていったことなど、これまでの大学生活の思い出が懐かしく思い出され、感慨もひとしおのことと存じます。

 皆様が生まれてから今日にいたる20数年間の世の中を考えてみたいと思います。この20数年間で、世界は大きく変わり、我々の生活は一変しました。
 変化したことは色々ありますが、誰もが思い浮かぶことは、情報技術が飛躍的に進歩し、インターネットやスマートフォンが急速に普及したことではないでしょうか。例えば、何か物を購入しようと思えば、以前はお店に行き商品を選び、お金を支払うことが普通でした。それが今では、スマートフォンを使えば、どこにいてもいつでも注文でき、家まで届けてくれることが当たり前になりました。

 このように情報技術が急速に進歩し、便利になった世の中において、私たちはどのように行動すればよいのでしょうか。私は大切なことが2つあると考えています。
 まず、1つめは、「現地現物により事実を正確に把握することを忘れてはいけない」ということであります。
 我々は、手元のスマートフォンで検索すれば、いとも簡単に必要な情報を得ることができます。しかし、実際の現場に行けばネットでは得られない情報に接することが往々にしてあります。実際の現場に足を運び、実物を自分の目で見て、人から直接話を聞き、事実を正確につかむことが必要です。こうすることで、本質が見え、実際何をやらなくてはいけないのかということが見えてきます。いくら情報技術が進歩しようと、それに頼るのではなく、自らの身体を動かし事実をつかむことの重要性を忘れないでください。
 2つめは、「相手の立場に立って物事を考える」ことです。
 AI(人工知能)によって、近い将来、さまざまな職業が奪われるなどとよく耳にします。しかしAIは、コミュニケーションは苦手であるといわれています。人とのコミュニケーションにおいて、自分が言ったことが十分に伝わらない、あるいは伝えたい意図とは違うように受け取られたということは往々にして生じます。これは発信者である自分の立場でしか物事を見ておらず、受け取る側の立場になって考えるという姿勢に欠けているということも一つの原因になっているのではないかと思います。
 相手の立場になり考えることは、単にコミュニケーションをはかる上で必要だということにとどまらず、ビジネスを成功させる上でも、あるいは社会生活を円滑に営む上でも重要となる基本的姿勢であります。
 この先AI技術が急速に進歩していくであろう時代にあっては、「相手の立場に立ち物事を考える」という、機械ではできない、人間だからこその能力が一層求められるものと思います。
 以上述べた「現地現物による事実の正確な把握」、「相手の立場に立って物事を考えること」の2点を、今後情報化の進む世の中で仕事をし、生活する上で、心に留めておいていただきたいと思います。

 本学の立学の精神は、「穏健中正で実行力に富み、国家、社会の信頼に値する人材を育成する」であります。
 私は一昨年7月に理事長に就任して以来、卒業生がお世話になっている企業を訪問するようにしております。
 各企業の経営者の皆様から、本学の卒業生は、「実務処理能力にすぐれ、真面目で仕事熱心である」と高く評価いただいております。これは本学の立学の精神が卒業生に脈々と受け継がれており、まさにこの校風の中で育った皆様の中に、自然かつ確実に培われていくからにほかなりません。皆様が生涯を通じて「国家、社会の信頼に値する人材」として活躍されることを期待しています。
 一方で皆様は今後、壁にぶつかり、悩むことも多々あると思います。そのような時には、母校である名城大学に帰ってきて、友人あるいは恩師と語らい困難を乗り越えてほしいと思います。
 名城大学は、すべての卒業生の皆様の心のふるさとであり、帰るべき場所としてあり続けたいと思います。
 卒業生の皆様には、母校である名城大学、そして同窓生とのつながりを大切にして、生涯にわたり関係を継続していただくことを願っております。

 先行き不透明な世の中ではありますが、将来の日本を、そして社会を担っていくのは皆様です。常に高い志を持って、何事にも積極的に挑戦し、これからの人生をしっかりと生き抜いてください。心から応援しています。
 最後になりましたが、ご家族の皆様には、これまで本学の教育活動にご理解いただき、ご支援ご協力賜り、誠にありがとうございました。
 以上、お祝いの言葉とさせていただきます。

令和2年3月17日  
学校法人名城大学 
理事長 立花 貞司

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