トップページ/ニュース 湖の生態系の研究で70歳の有井さんに博士(学術)を授与

学部を持たない独立研究科としては7人目の論文博士

学位記を手にする有井さん(前列左)、小原学長(同右)、田中研究科長(後列左)、原田教授 学位記を手にする有井さん(前列左)、小原学長(同右)、田中研究科長(後列左)、原田教授
小原学長から学位記を受け取る有井さん 小原学長から学位記を受け取る有井さん

小原章裕学長は6月29日、天白キャンパス本部棟で、元神奈川県企業庁谷ケ原浄水場水質担当の有井鈴江さんに博士(学術)の学位記を授与しました。有井さんの論文「相模湖・津久井湖におけるラン藻の産生する揮発性化合物と種遷移に関する研究ー水源監視と室内実験から湖沼生態系を探るー」が大学院総合学術研究科での審査及び試験に合格し、付与されました。学位記は2月28日付。2019年度総合学術研究科では2件目、学部を持たない独立研究科としては7人目の論文博士授与です。

有井さんは水環境学会で原田健一薬学部教授(環境科学)と知り合い、本学を博士論文審査先にしました。59歳で研究を始め、11年かけ、70歳で学位を得ました。

有井さんは、神奈川県民の水がめである両湖の生態系を探るため、観察を主体とする従来の研究法とは異なり、ラン藻類自身が産出する揮発性有機化合物(VOC)に注目、その動態を追跡することでブレークスルーを達成することができました。

授与式では、小原学長から有井さんに学位記が手渡されました。総合学術研究科の田中義人研究科長と論文主査の原田教授が立ち会いました。有井さんの夫の姉の夫が、本学農学部長を務めた橋本実名誉教授(故人)であることが話題に上り、小原学長が思い出話をしました。

小原学長を前に有井さんは「40年間同じ湖を見てきた。進歩は遅かったが、ここまで来られてよかった。良い水を供給するための基礎的な研究として後輩に残したい」と語りました。

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