トップページ/ニュース 薬学部助教の藤岡愛子さんと薬学部助手の疋田清美さんに博士(薬学)の学位

学位記授与式を挙行

記念写真に納まる(前列左から)疋田清美さん、藤岡愛子さん、(後列左から)金田典雄教授、小原章裕学長、灘井雅行研究科長、亀井浩行教授(一部修正してあります) 記念写真に納まる(前列左から)疋田清美さん、藤岡愛子さん、(後列左から)金田典雄教授、小原章裕学長、灘井雅行研究科長、亀井浩行教授(一部修正してあります)

小原章裕学長は、薬学部助教の藤岡愛子さんと薬学部助手の疋田清美さんにそれぞれ博士(薬学)の学位を授与しました。藤岡さんは「Research on the effects of vitamin and nutrients to improve the therapy in chronic liver disease(慢性肝疾患の治療向上を目指したビタミン剤及び栄養剤の効果に関する研究)」の論文、疋田さんは「Studies on the phytochemical isoflavones with antitumor activity(抗腫瘍活性を有する植物由来イソフラボンに関する研究)」の論文がいずれも大学院薬学研究科での審査と試験に合格し、学位を付与されました。

学位記の授与式は3月30日、天白キャンパス本部棟で行われ、小原学長から3月5日付の学位記が一人一人に手渡されました。薬学研究科の灘井雅行研究科長と藤岡さんの論文の主査の亀井浩行教授(病院薬学)、疋田さんの論文の主査の金田典雄教授(生体機能分析学)が立ち会いました。

慢性肝疾患の治療向上目指す

  • 学位記を手にする藤岡愛子さん(一部修正してあります) 学位記を手にする藤岡愛子さん(一部修正してあります)

藤岡さんは本学大学院薬学研究科修士課程を修了し、薬学部助教を務めながら7年がかりで論文をまとめました。論文は慢性肝疾患の治療向上を目指したビタミン剤と栄養剤の効果を検討。藤田医科大学病院の患者様の協力を得て臨床研究を実施し、非アルコール性脂肪肝炎患者へのビタミンEの線維化改善効果と、肝硬変患者へのBCAA(分岐鎖アミノ酸)製剤による血清アルブミン改善効果が認められました。論文は「慢性肝疾患患者の生活の質(QOL)向上及び生命予後の改善に大いに貢献できるものと考えられる」と評価されました。

抗腫瘍活性示す天然化合物見つける

  • 学位記を手にする疋田清美さん(一部修正してあります) 学位記を手にする疋田清美さん(一部修正してあります)

疋田さんは岐阜大学大学院農学研究科修士課程を修了し、薬学部助手をしながら10年がかりで研究成果を出しました。マメ科植物ボリビアデイゴから抗腫瘍活性を有する新規天然化合物を探索し、(S)-エリポエギンKというごく微量に含まれる天然化合物を見つけました。これのマウス個体での抗腫瘍活性を検討したところ、既存の抗がん剤5-フルオロウラシルと同等またはそれ以上の抗腫瘍活性を示しました。このことから、(S)-エリポエギンKが新規抗がん剤開発の新たなシード化合物となる可能性を導き出しました。

小原章裕学長「非常に興味深い研究でワクワクする」

  • 小原章裕学長と懇談する出席者たち 小原章裕学長と懇談する出席者たち

学位記授与後の懇談で、食品の抗酸化作用などを研究する小原学長は「非常に興味深い研究でワクワクする」と話し、2人の今後の活躍に期待を示しました。

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