在学生・教職員/ニュース アントレプレナーシップ教育をテーマに「朝日教育会議2023」を開催

メガネ製造・販売チェーン「OWNDAYS」を買収、再建した田中社長が基調講演

講演する田中社長 講演する田中社長

「実行・実現できる人材とは~創造型実学とアントレプレナーシップ教育~」をテーマに、本学は9月9日、朝日新聞社と共催で「朝日教育会議2023フォーラム名城大学」を開催しました。天白キャンパスの名城ホールで約100人が聴講したほか、ライブ配信では約250人が視聴し、自ら課題を発見して行動を起こし、新たな価値を生み出す人材の育成と教育について理解を深めました。

聴講者に伝えたいキーワードを挙げたパネルディスカッション 聴講者に伝えたいキーワードを挙げたパネルディスカッション

「自ら新しい道を進んでいくための基礎力を身につけてほしい」と大野副学長

  • あいさつする大野副学長 あいさつする大野副学長
  • 聴講する皆さん 聴講する皆さん

「教育の力で未来を切り拓く」をテーマに掲げる「朝日教育会議」は、人材の輩出を担う大学とともに社会課題の解決に向けた提言を社会に発信していこうと、朝日新聞社と賛同する大学との共催で2018年から始まりました。6年目となる2023年は、この日を皮切りに9月から12月にかけて5大学が共催して連続フォーラムを開催します。

本学では2022年3月に起業活動拠点ものづくりスペース「M-STUDIO」を開設するなどアントレプレナーシップ教育や起業支援を積極的に推進しており、本学が掲げる将来ビジョン「中部から世界へ 創造型実学」や本学のアントレプレナーシップ教育を踏まえ、新たな価値を創造する人材の育成について考察しようと、本フォーラムを企画しました。

初めに、大野栄治副学長が「ロボットや人工知能により既存の技術や考え方では人々の経済活動は立ち行かなくなる状況にある。このような時期に社会に巣立とうとしている学生諸君は、学生時代に自ら新しい道を進んでいくための基礎力を身につけていただきたい」とあいさつしました。

田中社長「100回考えるより、一度行動を起こした方がいい」

  • 若い世代に向けたメッセージも 若い世代に向けたメッセージも
  • 伊藤編集委員とのトークショー形式で進行 伊藤編集委員とのトークショー形式で進行

第1部では、10代から起業家として活動し、2008年に30歳で倒産寸前だった会社を買収して再建。今や国内外に500以上の店舗を展開するまでになったメガネ製造・販売チェーン「OWNDAYS(オンデーズ)」株式会社代表取締役社長の田中修治さんが、ファシリテーターの伊藤裕香子・朝日新聞編集委員とトークショー形式で基調講演しました。

田中社長はオンデーズの買収から再生までの歩みやインドなど海外への事業展開、「公明正大」とする行動指針、管理職を選ぶ選挙や給料の公開といった同社の制度などを紹介。社員には「夢がみつからなくても、やりたいことをやればいい。できることをやっていると、そのうちに夢が出てくる」と呼びかけていることを明かしました。

さらに、田中社長は「100回考えるよりも、一度行動を起こした方がいい」との「百考は一行にしかず」との言葉を挙げ、若い世代に向け「自分の人生、やりたいことを好き勝手にやった方がいい」と強調。「社会を変える人は規格外で迷惑をかけるような人が多いが、そんな尖った人をうまく使いこなせる社会になれば」と力説しました。

社会連携センターの田中センター長が本学のアントレプレナーシップ教育を紹介

第2部は本学社会連携センターの田中武憲センター長(経営学部教授)が本学のアントレプレナーシップ教育について説明し、起業家育成プログラム「EXPLORER」や「M-STUDIO」、新たにスタートした高校生向けプログラムなどを紹介。田中センター長は「ものづくりの企業が多くあるこの地域の強みを生かして新しいアイデアを形にしていきたい」と意欲を示しました。

「実行・実現できる人材とは」をテーマにパネルディスカッション

  • 松本社長 松本社長
  • 田中社長 田中社長

第3部は「実行・実現できる人材とは」がテーマのパネルディスカッションで、田中社長と田中センター長、本学経済学部卒で元バーテンダーのITベンチャー社長として活動する株式会社コラボスタイル代表取締役社長兼CEOの松本洋介さん、本学法学部卒でパソナJOB HUBソーシャルイノベーション部ワーケーションチーム長の山口春菜さんが登壇しました。

大学でのアントレプレナーシップ教育の役割、学生や社員へのアプローチの仕方などについて活発に議論を重ねた登壇者は、最後に1人ずつ聴講者に伝えたいキーワードを紹介。「51:49」を挙げた松本社長は「迷った際に決断するときの考え方。『51』になった方が少しでも70%に近づくように、失敗してもいいからチャレンジしている」と語りました。

山口さんは「巻き込まれ力」で、「興味あることも好きなことも分からなかったら、誰かがやっていることに巻き込まれてみては。とりあえずやってみて、それを積み重ねていった体験がその後の原動力になる」と自らの経験を踏まえて解説。さらに「行動しようと思ったら助けてくれる教職員がいっぱいいます。存分に名城大学を活用して」と力を込めました。

田中社長は「百考は一行にしかず」を再び挙げて「一つ行動できれば気づくこと、得られることは多い。考える前に行動することを身につけてほしい」とあらためて強調。田中センター長も「行動!」で、「とにかく動いてみること。そうすれば、いろいろな人が助けてくれて、いろいろな動きが広がっていく」と訴えました。

  • 山口さん 山口さん
  • 田中社会連携センター長 田中社会連携センター長
  • 情報工学部始動
  • 社会連携センターPLAT
  • MS-26 学びのコミュニティ