トップページ/ニュース 情報工学部が米国サイバーセキュリティの専門家を招いて講演会を開催

ポール・カーツ氏 ポール・カーツ氏

情報工学部は10月31日、研究実験棟Ⅲのイノベーションハブでアメリカ・ホワイトハウス国家安全保障会議の大統領特別補佐官などを務めたポール・カーツ氏を招いて、サイバーセキュリティに関する講演会を開催しました。

ポール氏は1998年にアメリカの重要なインフラに対する攻撃「ソーラー・サンライズ事件」を引き合いに、「当時、アメリカ政府はサイバー攻撃の準備が全くできていないことが分かった。国家主体の攻撃だと思われたこの事件は、数人の若者が起こしたもの」と振り返り、「サイバー攻撃に真剣に取り組むことにアメリカは20年もかかった。AIが台頭する昨今にこれほど時間をかけられない」と危機感を共有。またAIが使われだすと、これまで人間を経由していたことがAIに代わり、「人間とAIの接点で、どう折り合いを付けるか。問題が大きく変わってきている」「様々な出来事について、国、組織で情報共有することが重要だ」と指摘しました。

参加者からの質問も相次ぎ、野崎佑典助教は「AIは攻撃がどんどん最適化され、それから守ることとのいたちごっこが加速。この先の世の中をどう見ているか」との質問に対し、「AIを類型化し、その分類された間にバリアを築く必要があるだろう。リスクの度合いで類型化することが重要だ」と答えました。最後にポール氏は「本を読むことが趣味。サイバーセキュリティのことだけではなく、違ったアプローチからヒントを得られることもある」と幅広い知識の重要性を説き、締めくくりました。

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