トップページ/受賞 農学研究科の釣上竜河さんが糸状菌分子生物学コンファレンスで学生優秀ポスター発表賞

受賞者

釣上竜河さん(農学研究科農学専攻修士課程1年、加藤雅士教授・志水元亨准教授研究室)

受賞名

第22回糸状菌分子生物学コンファレンス 学生優秀ポスター発表賞

受賞日 2023年11月21、22日
受賞テーマ

Phanerochaete chrysosporium におけるヘムによる解糖系,TCA回路の制御機構の解明

糸状菌分子生物学研究会が主催する第22回糸状菌分子生物学コンファレンスにおいて、釣上さんが、優れた発表を行った学生に贈られる「学生優秀ポスター発表賞」を受賞しました。Phanerochaete chrysosporium という菌(以後ファネロ菌)は、キノコの仲間であり木の成分を完全に分解することができる珍しい菌です。木にはリグニンという非常に分解しにくい物質が含まれますが、ファネロ菌はこのリグニンも分解して食べることができます。また、ファネロ菌はリグニンを分解する時に必要不可欠なヘムという鉄を含んだ物質を大量に生産しますが、このヘムはつくりすぎると、ファネロ菌にとって毒にもなります。
今回の研究では、ファネロ菌がヘムを大量に生産した際に、ヘムそのものがファネロ菌の酵素の働きを直接弱めることで、ヘムの毒性から自分を守るというダイナミックな調節のメカニズムが存在することを世界で初めて解明しました。
この研究結果は学術的に高い評価を受けており、微生物による植物バイオマス利用の研究に役立ち、カーボンニュートラル社会の実現に大きく貢献することが期待されます。

  • 情報工学部始動
  • 社会連携センターPLAT
  • MS-26 学びのコミュニティ