トップページ/ニュース 都市情報学部の稲葉千晴教授がリトアニア大使館主催「杉原千畝の日」シンポジウムで登壇
「杉原だけでは難民を救えない リトアニアの貢献」と題して解説
第二次大戦中、リトアニアの首都(当時)だったカウナスでユダヤ人難民に「命のビザ」を発給した人道外交官、杉原千畝(1900~1986)を研究する本学都市情報学部の稲葉千晴教授が12月2日、東京・代官山のヒルサイドテラスで開催されたリトアニア大使館主催のイベント「リトアニアのひととき」の「杉原千畝の日」のシンポジウムに登壇しました。
「杉原とリトアニアが協力したことでユダヤ人難民が救われた」と稲葉教授
- 約50人が来場したシンポジウム
- リトアニアのユダヤ人難民への支援を解説
11月28日~12月3日に開催された「リトアニアのひととき」は、「文学の日」や「民族衣装の日」など毎日異なるテーマでリトアニアの魅力を紹介しようと企画され、「杉原千畝の日」の12月2日には稲葉教授のゼミ生13人も含めて約50人が来場。初めに、オーレリウス・ジーカス大使が「現在のように複雑な国際情勢の時こそ、杉原さんの『命のビザ』について考えることが大切です」とあいさつ。ドキュメンタリー映画「命のビザ 勇気のバトン」が上映されました。
続くシンポジウムで稲葉教授は「杉原だけでは難民を救えない リトアニアの貢献」と題して、ユダヤ人難民にリトアニアがどのような支援をしたかについて解説。リトアニアに逃れた3万数千人のユダヤ人難民のため、1万人以上を収容できる難民キャンプを6カ所設けて食料や衣服、医療などを提供したことや、パスポートに代わる「安全通行証」を発給し、その裏に「命のビザ」が押されたことなどを紹介。「杉原とリトアニアが協力したことでユダヤ人難民が救われた」と強調しました。
稲葉教授に続いて、「命のビザ」を携えたユダヤ人難民が到着した福井県敦賀市の資料館「人道の港 敦賀ムゼウム」の西川明徳館長、杉原千畝の生誕地・岐阜県八百津町にある杉原千畝記念館の山田和実館長、カウナスにあるヴィタウタス・マグヌス大学のアルヴィダス・クンピスさんが登壇。西川館長と山田館長はそれぞれの施設の展示テーマや展示内容などを説明し、クンピスさんは「杉原ウイーク」などリトアニアでの杉原千畝関連のイベントを紹介しました。
- リトアニアでの杉原千畝関連のイベントの紹介も
- ジーカス大使(左)と稲葉教授ら登壇者ら