トップページ/ニュース 野依良治・本学客員教授と若手研究者が語り合う会を開催
1人ずつ質問した准教授・助教4人と大学院生10人に熱く語り掛ける
2001年ノーベル化学賞受賞者の野依良治・名城大学客員教授と本学の若手研究者や大学院生が気軽な雰囲気で語り合う「ノーベル賞の野依先生と研究について話をしよう」が2月28日、天白キャンパスのタワー75で開催されました。野依客員教授は参加者からの質問に答える形で、研究者としての心構えや研究テーマの選び方などを熱く語りかけました。
「人と違うことをやる『オンリーワン』がいい。オンリーワンはナンバーワン」
- 予定時間を大幅に超えた語り合う会
- 1人1人質問し、熱心にメモを取る参加者も
野依客員教授はこれまでに17回にわたって大学院生を対象にした「野依セミナー」を開催し、2023年6月には本学の法人役員と教学執行部による大学運営会議の中で講演するなど、2002年の客員教授就任以来、20年余りの長期にわたって本学の教育・研究に貢献していただいています。
今回の語り合う会は学術研究支援センターが企画し、理工・農学部の准教授・助教4人と理工・農・薬学部の大学院生10人が参加。初めに小原章裕学長と学術研究支援センター長の小髙猛司理工学部教授が「活発に質問して野依先生の研究哲学などを肌身に感じ、今後の研究活動に生かしてください」などとあいさつしました。
若手研究者や大学院生は一人ずつ、研究者になったきっかけや研究テーマの選び方、研究の結果が出ないときの心構え、若手教員による大学院生の育て方などを質問。参加者はコーヒーとケーキを楽しみながら、恩師の言葉や研究者仲間との交友といった自らの研究生活でのさまざまなエピソードなどを時にユーモアを交えて質問に答える野依客員教授の一言一句に耳を傾けました。
研究テーマをどう選ぶかの質問には、野依客員教授は「人とは違うことをやる『オンリーワン』がいい。オンリーワンはナンバーワン。2番手、3番手でやるより人と違ったことをやらなければ。うまくいった時にサイエンスの発展につながる」と強調。結果が出ない時には「行き詰まることは天からの贈り物。本当の問題が与えられている。逃げずに徹底的に調べることが大切」と説きました。
研究には「共創力が大事。目的を持った『チーム』を組んでやらないと」とも
また、イノベーションを起こす研究を進めるためには、野依客員教授は「共創力が大事になっている。それぞれ違った才能を持つ人が集まり、単なる群れである『グループ』ではなく、目的を持った『チーム』を組んでやらないと」と指摘。そのうえで、若手研究者たちには留学などで人脈をつくることの大切さや、研究室でのより良い環境づくりとして研究室のあり方に共通の理念を持つような雰囲気や一体感づくりを呼び掛けました。
- 熱心に耳を傾ける参加者
- コーヒーとケーキを楽しみながら進行
- あいさつする小原学長
- 「今後の研究活動に生かして」と小高センター長