トップページ/ニュース 都市情報学部の2年生が名古屋市の「文化のみち」などでフィールド調査を実践

学生14人が参加 文化のみち二葉館と徳川園、名古屋城で139人から聞き取り

アンケート調査で訪れた方から聞き取りをする若杉さん アンケート調査で訪れた方から聞き取りをする若杉さん

都市情報学部の2年次開講科目「フィールド調査の方法」を受講する学生たちが10月12日、名古屋市東区の「文化のみち」エリアにある観光施設「文化のみち二葉館」 に加え、代表的な観光スポットの名古屋城と徳川園でフィールド調査を実践しました。観光を活かしたまちづくりに向け、訪れたきっかけや事前に入手した情報などを尋ねるアンケート調査を通して訪れた観光客の意識を調べました。

調査結果をもとに観光を活かしたまちづくり施策を名古屋市に提案へ

「観光行動調査のフィールドワーク」と題したサブタイトルがついた「フィールド調査の方法」の講義では、初めに質的・量的な社会調査の理論を学んだうえで、実際に観光地に出向いてアンケート調査を行い、そのデータの集計・分析、プレゼンテーションを通じて、社会のさまざまな課題の解決に活用するフィールド調査の方法の修得を目指しています。

学生たちはこれまでの講義で、視察調査やアンケート調査などの社会調査の基礎とデータの取り扱い、観光政策の本質や課題などを学んだほか、本学と連携・協力に関する包括協定を締結している名古屋市の担当者からも市の観光施策の方向性や観光エリア・施設の概要などを学びました。さらに、8月には「文化のみち」エリア内の2施設「文化のみち二葉館」と「文化のみち橦木館」 の施設運営者とボランティアガイドからヒアリング調査を行い、準備を進めてきました。

その集大成となるこの日の調査には、学生14名と講義を担当する大野栄治教授、杉浦伸教授、森杉雅史教授、大野沙知子准教授、森龍太助教が参加。3班に分かれて文化のみち二葉館と、比較対象として名古屋城と徳川園で午前10時から午後4時の間、来場者に訪問のきっかけや目的、移動手段、前後に訪れる場所、「文化のみち」内の施設の認知度、訪れたくなる新たな企画などについて、合わせて139人から聞き取りしました。

大野栄治教授「回答を深く読み解き、独創的な施策の提案を」と学生に期待

若杉莉央さんは「今回のアンケート調査はただ紙に書いてもらうのではなく一つ一つ質問していくので、回答していただいた方と話す時間が長く、コミュニケーション能力がとても重要と感じました」と振り返り、「回答に時間がかかっている時には、こちらからプラスして説明を加えたり、アンケート表がしっかり見えるようにしたりして視覚的にも選択肢や質問などの情報を与えることで、効率良く進められるようにしました」と話しました。

また、橋本武樹さんも「相手の反応を見ながら質問することが難しく、雑談を交えながら質問するのか、淡々と質問するのかなど、質問のスピードを変化させる必要性を感じました」と調査の難しさを実感したからこそ、「調査結果を詳細に分析して、文化のみちに興味をもってもらい、足を運んでいただけるような提案を考えていきたい」と意気込んでいました。

学生たちは今後の講義で、この日のアンケート調査で集めたデータを集計・分析。その結果にもとづき、グループに分かれて観光を活かしたまちづくり施策を検討し、12月7日に名古屋市の担当者を招いて提案する予定です。

大野栄治教授は「『文化のみち二葉館』でアンケート調査を実施した際、学生から声がけをしたほとんどの方々に受けてもらうことができ、また調査終了時には多くの方々から学生に『頑張ってください』とのお言葉をいただきました。ここに厚く御礼申し上げます。学生には、ご協力いただいた方々の回答を深く読み解き、それを分析して、多くの人たちに訪問してもらえるような独創的な観光施策が提案されることを期待しています」と話していました。

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