トップページ/ニュース 経営学部の澤田貴之教授の公開授業でmyameの中村氏が講演

経営学部の澤田貴之教授の基礎ゼミナールで6月27日、本学経営学部卒業生で株式会社ナカムラmyameの専務取締役の中村慎吾氏を招いた公開授業が実施されました。
中村氏はジーンズメーカーに就職し、2年後にマーケティングのコンサルティング会社に転職。音楽アーティストの商品開発やマーケティング戦略などに携わり、その後、お菓子の卸問屋三代目として、株式会社ナカムラ専務取締役に就任。江戸時代から続く「組み飴」の文化を孫の代まで残すため、「まいあめ工房」から「myame」へブランドを新しくし、飴で様々な企業のPRや商品を開発しています。
中村氏「新しいことに挑戦し、自分たちが変化し続けることが重要」
公開授業の講演テーマは「伝統技術産業の新しいビジネスと広報PR戦略」で、中村氏はまず、駄菓子業界の「少子化で売れない」「駄菓子屋がない」という現状と、コンビニは増えたものの、コンビニは店舗数が多く、中小企業の生産能力では発注から納品までの短納期に対応できない厳しい状況を話しました。
そんな中、「大阪のおばちゃんは“あめちゃん”でコミュニケーションを取っている」点に目をつけ、「飴は手渡すコミュニケーションツールになる」と発想を転換。企業活動で多くの予算を持つ広告・PRとして飴を活用してもらう戦略を始めました。さらに、競合の中から同社を選んでもらうためには「面白い飴屋」である必要があり、ネットで情報得て企画する時代に合わせ、ブログやSNSをフル活用。「サッカーのイングランド代表だったベッカム選手の息子のブルックリン君からも発注がきた」と反響の一端を紹介しました。
現在は駄菓子を使った企画制作会社へ転身を遂げ、「時代は変わる。新しいことに挑戦し、自分たちが変化し続けることが重要」と学生たちに呼び掛けました。
学生たちのコラボ商品提案にもアドバイス
講演後には学生たちが考えたコラボ商品企画の提案を聞き、中村氏が講評しました。チョコレートのパイ菓子の中にクランキーチョコ商品を組み合わせる提案では「自分にはない発想。百貨店などの高級路線で販売するのもいいかもしれない」や、化粧品ブランドの人気リップを全て飴で商品化する案には「菓子というより、コスメのプロモーションのように行うのも面白いのではないか」など、学生たちのアイデアにマーケティングの視点からアドバイスを行っていました。