トップページ/ニュース 【ヨット部】現役学生とコーチのペア「奥村・森組」が「スナイプ級女子世界選手権」(7月22~27日)に挑戦‼
「世界大会に出たい」 奥村選手の熱意に応えて森コーチがペア結成を決意

本学ヨット部の奥村育実選手(農学部4年)と森由美子コーチ(1997年法学部卒)がペアを組み、7月22日(火)~27日(日)に神奈川県の江の島で開催される「2025年スナイプ級女子世界選手権」に出場します。ヨット部にとって2024年6月の「世界大学セーリング選手権」に続く世界への挑戦で、「世界大会に出たい」との奥村選手の熱意に応えて森コーチがペアを組むことを決意しました。奥村選手は「最高のパフォーマンスをお見せできるように精いっぱい頑張ります」、1994年に横浜・八景島マリーナで開催された第1回大会にも出場し、3位入賞を果たした思い出深い大会への出場となる森コーチも「一丸となって上位入賞を目指します」と意気込んでいます。
森コーチは3位入賞した1994年の第1回大会以来、34年ぶりの出場
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昨年の女子インカレでの奥村選手(手前)
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スナイプ級のレース
ヨットのスナイプ級は世界中で親しまれているヨットの種類の一つで、全長約4.7㍍、幅約1.5㍍の2人乗りの小型ヨットです。同じ形、同じ重さ、同じ帆の大きさになるよう厳しくルールが決められていてヨットの性能差がないため、風を読む力やヨットを操る技術など「乗る人の腕前」で勝負が決まると言われています。女子世界選手権は、各国のトップレベルの女性セーラーが集まり、性能が均一化されたヨットでセーリング技術とチームワークを競う大会で、日本で開催されるのは第1回大会以来となります。
31年ぶりに日本でスナイプ級女子世界選手権が行われることを知り、「ぜひ学生たちに世界大会という大舞台に挑んでほしい」と思っていたという森コーチ。春に主力メンバーが抜けたことに加えて、大会日程が前期試験期間に重なって現役部員の出場が難しい状況の中、4年生の奥村選手が「世界選手権に出たい」と強く熱望。コーチとしてその熱意に応えるだけでなく、「学生とともに挑戦する機会を逃したくない」と森コーチが出場を決意し、再び世界に挑戦することになりました。
今大会にはアメリカやスペイン、カナダ、日本など世界7カ国から39艇が出場し、レースは一斉にスタートする「フリートレース」で行われます。約1㌔のコースを60分~75分ほどで進むレースを計8レース行い、順位がそのまま得点になって総合得点で勝敗が決まります。会場の江の島は東京五輪も開催された会場で、風と潮の複雑な組み合わせが大きな特徴で、森コーチは「南風(シーブリーズ)が入ると大きなうねりと波で目の前の船が見えなくなるような海面であり、風の強弱やシフト(方向)、潮の流れを総合的に判断してコース取りや戦術を考えなくてはいけないので、とても難しい」と気を引き締めます。
奥村選手「名城の名を世界に刻むため、1レース1レース全力で走り抜きます」
大会に向けて、クルー(帆の操作役)を担う奥村選手は「ヨット部の設立から76年間で築いてきた伝統と仲間たちの思いを胸に、世界という高い壁に立ち向かいます。前回大会で入賞経験のある森コーチとペアで挑めることは、私にとって大きな誇りであり、責任でもあります。名城の名を世界に刻むため、1レース1レースを全力で走り抜きます」と力を込めます。
スキッパー(舵取り役)として数十年ぶりにスナイプ級のティラー(舵)を握る森コーチは「再び世界の舞台に立ち、現役の学生と共に挑戦できることを、心から光栄に思っています。練習時間は限られていますが、これまでの経験を最大限に活かして奥村選手とともに一丸となって上位入賞を目指します。温かいご声援をよろしくお願いします」と話しています。
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1994年の第1回大会で3位入賞した森コーチのペアのヨット
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第1回大会の表彰式。左から2番目が森コーチ