トップページ/ニュース 薬学部2年生が地域住民と一緒に楽しむ認知症カフェ「なごやかカフェ第1回」を開催


名城大学薬学部2年生19人が9月20日、八事キャンパスで地域住民と一緒に楽しむ認知症カフェ「なごやかカフェ第1回」を開催しました。当日は天白区を中心に57人が参加し、大盛況となりました。
企画を担ったのは、2025年度から開講された本学薬学部2年生科目「プロフェッショナリズムⅠ」で、「地域を知り、地域を学び、地域とともに実践する」をテーマに地域ボランティア講座に参加している学生たち。今回の開催までに、天白区地域包括ケア推進会議から天白区の環境や認知症の現状、またその対策などについて講義を受け、天白区いきいき推進センターのスタッフからは認知症カフェの意義や良い点、苦労されている点についても聞いてきました。
さらに、学生たちは4月18日から6月21日の期間に講義の合間を縫って3~4人一組で、天白区内にある認知症カフェにも参加。高齢者と一緒に歌を歌ったり、ダンスやエクササイズを体験しました。複数の施設に参加し、カフェに求められていること、メリットやデメリットを直接感じ、今回の企画実施につなげました。
-
朝昼晩で薬を飲むことによる効果の解説
-
○×クイズの答えと解説のカードを使ってババ抜き
-
オリジナルの人生ゲーム
-
停まったマスに合わせ楽しく会話
「これまでやったことのないゲームばかりで楽しかった」
-
人生ゲームで使った駒も学生の手作り
-
力を合わせてオレンジタワー作り
学生たちは3つのグループに分かれ、それぞれ企画を実施。チーム「むつごろう」は、薬学部学生ならではの薬に関するクイズを13問考え、○×の札で回答。その答えと解説が書かれたオレンジと青の手書きカードも製作。クイズ後にそのカードでババ抜きをしてもらうことで、薬に関する知識を複数回目にする機会を作り、知識の定着を狙いました。
チーム「たのしみ処」は、オリジナルの人生を振り返る「人生ゲーム」とゲームで使う駒を作成。サイコロを振り、停まったマスには「昔テレビでよく見た番組は?」「思い出の旅行は?」など、誰もが話すことができるお題が書かれており、昔を懐かしむ会話やゲームに一緒に参加した学生たちとのギャップを楽しんでいました。
理想の薬を皆で話し合い、またオレンジ色の紙を高く積み上げるゲームはチーム「まなカフェ」が考案。「背が低いので伸びるような薬:ノビール」「気分がハレバレする薬:レインボー」など、各グループでユニークな理想の薬のアイデアを出し合い、その薬のモチーフを紙粘土で製作。そして各テーブルに25枚用意されたオレンジ色の紙を使ってオレンジタワー作りにも挑戦。折り方、積み上げ方を工夫し、競い合いながら天井に届きそうなタワーを作り、その上に紙粘土で作った“理想の薬“を飾り付けました。
終始笑顔が絶えない会場は、会話も弾み、参加者からは「これまでやったことのないゲームばかりで楽しかった」などの声が相次ぎました。指導にあたった薬学部の間宮隆吉准教授は「これほど多くの方に来ていただいて本当に良かった」と驚きつつ、「学生たちは、天白区の様々な機関からの説明を聞き、認知症カフェにも参加したことで、何をすべきか実体験をもとに企画を考えることができたと思う。私たち教員では考えつかないアイデアのゲームや創作物で、学生たちの力を感じた」と、初開催の成功を充実した表情で話しました。
-
各テーブル高々と積み上がるオレンジタワー
-
最上部には「理想の薬」のオブジェクトの飾りつけ
-
理想の薬を発表
-
指導にあたった間宮准教授