トップページ/ニュース 日本機械学会の生産システム部門と情報・知能・精密機器部門の研究発表講演会を天白キャンパスで開催

特別講演の講師を務める佐川眞人特任教授 特別講演の講師を務める佐川眞人特任教授

一般社団法人日本機械学会の分野連携企画として、生産システム部門(MSD)と情報・知能・精密機器部門(IIP)の研究発表講演会が3月2、3日の2日間、本学天白キャンパスで行われました。この研究発表講演会は製造プロセスからサプライチェーン、ネットワークコラボレーション、ライフサイクル等の部門を越えた広い視点での議論を促進するため、生産システムに関わる研究者・技術者が集い、発表や交流、情報交換の場となるよう同時開催されました。

特別講演には大同特殊鋼株式会社顧問で本学特任教授である佐川眞人氏が招かれ、MSD2026実行委員長の本学理工学部 成田浩久教授が司会を務めました。

  • 司会を務めた実行委員長の本学理工学部 成田浩久教授 司会を務めた実行委員長の本学理工学部 成田浩久教授
  • 会場を埋め尽くす参加者 会場を埋め尽くす参加者

講演題目は 「ネオジム磁石はどのようにして発明され、工業化されてきたか?」

1982年、住友特殊金属株式会社に転職してまもない佐川特任教授は、Nd-Fe-B焼結磁石(ネオジム磁石)を発明し、ほぼ同時にアメリカのゼネラルモーターズ(GM)もNd-Fe-B超急冷磁石を発明。先に特許の出願をした住友特殊金属の技術が世界中に展開されました。特許係争もなく工業化が進み、主に日本人技術者によって両磁石の生産技術の改良がなされ、現在の発展に至っています。

佐川特任教授は「私は当時40歳で、チームの研究者は20から30代。若いときほど大きな発明ができる」とし、ネオジム磁石の基本プロセス開発後の重要な生産技術改良はみな日本人によるものと強調。「日本の研究者は技術改良を得意としており、奇特性が高くすばらしい」と絶賛し、日本のものづくりの能力を高く評価しました。

「究極の超高性能積層ネオジム磁石の開発を目指す」

佐川特任教授は、持続可能な世界の実現のために、「究極の超高性能積層Nd-Fe-B磁石の量産技術開発の完了を近く目指している」と話し、82歳となった現在も研究チームを率い、日々、新たなアイデアを生み出し続けているという。溢れんばかりの研究熱を参加者に伝え、「この磁石が完成すれば、世界中の電気自動車やエアコン、風力発電、最先端ロボット開発等の市場拡大が見込まれる」と期待も寄せました。

講演の最後に「世界の人々に伝えたいこと」として、「Nd-Fe-B磁石は私たちの社会で非常に重要になった。地政学的紛争で強力なカードとして人々が使い始めているのではないかと心配している。いつでもどこでも世界中の人々の福祉に役立つことを願っている」との強い思いを述べ、特別講演を締め括りました。

講演後の参加者からの質問に対しては、「いつも一生懸命考えて考えて考え抜くことで、いろいろなアイデアが出てくる。考えて、ものを多角的に作ってみることが大事」「日本人にはものづくりの能力があるので、若い人もものづくりへの情熱をもち、世界を発展させてもらいたい」と答え、研究者たちに熱いエールを送りました。

  • 熱心に研究の足跡を語る佐川眞人特任教授 熱心に研究の足跡を語る佐川眞人特任教授
  • 質問する参加者 質問する参加者

佐伯研究室と池本研究室の見学会でも活発な意見交換

3月3日の午後には、理工学部メカトロニクス工学科の佐伯壮一教授と機械工学科の池本有助教授の研究室見学会も実施されました。佐伯研究室では医療診断機器や自動車の生産ラインでの非破壊・非接触による検査診断システムの研究内容が紹介され、池本研究室ではロボットの身体の形や動きから知能を生み出す研究内容の説明が行われました。予定時間が超過するほど参加者からの質問も相次ぎ、異分野の交流、情報交換の場になりました。

  • 佐伯研究室の学生から研究内容説明 佐伯研究室の学生から研究内容説明
  • 佐伯教授も解説 佐伯教授も解説
  • 池本研究室でロボットを手に説明する学生 池本研究室でロボットを手に説明する学生
  • 池本研究室の学生一人ひとりが実際のロボットを展示し、その動きを動画で説明 池本研究室の学生一人ひとりが実際のロボットを展示し、その動きを動画で説明
  • 情報工学部始動
  • 社会連携センターPLAT
  • MS-26 学びのコミュニティ