トップページ/ニュース 初代外国語学部長のアーナンダ・クマーラ名誉教授
人間学部で対話型の特別講義を開催

演題は「スリランカ、日本、そして私たちの幸せとは」 学生約200人が聴講

クマーラ名誉教授の特別講義 クマーラ名誉教授の特別講義

人間学部の2、3年生約200人を対象にしたアーナンダ・クマーラ名誉教授の対話型の特別講義が7月3日、ナゴヤドーム前キャンパスで開催されました。クマーラ名誉教授は「スリランカ、日本、そして私たちの幸せとは」と題して、学生らに国際支援NGOの理事長として母国スリランカで活動してきた背景や活動内容などを解説し、「人間らしく生きていくには、自信と誇りを持つことができる知識や技能を手にすることが大切です」と訴えました。

「お金ではなく、知識や技能を得ることができるように導くことが大切」と指摘

スリランカは豊かな仏教文化を持つ一方で、長年、民族対立や内戦を経験し、荒廃からの復興を続けてきた国で、識字率が発展途上国の中では最も高い国として知られます。本学の初代外国語学部長を務めたクマーラ名誉教授は、スリランカ初の日系大学「LNBTI(Lanka Nippon BizTech Institute)の学長を務めるほか、日本の国際支援NGO「タランガ・フレンドシップ・グループ」(TFG)の理事長を担い、2023年に外務大臣賞を受賞しています。

講義ではまず、自らの幼少期について「電話も電気も水道もない。自転車も遊び道具もなく、勉強したくてもメモ用紙もない。泥棒もたくさんいる社会でした」と振り返ったクマーラ名誉教授。サトイモの葉やバナナの葉、ヤシの葉の写真を見せて何に使うかを学生たちに問い、「想像もつかないでしょうが、傘になるのです」と答えを教え、「スリランカは発展途上国で、そこで生活していると、どうしたらいいのかを必死に考えることになります」と解説しました。

そのうえで、クマーラ名誉教授は「人間には誇りがあるが、誇りだけでは生活できず、貧困が極まると誇りはなくなり、生きるためにいろいろなことをやるかもしれない。そうなると人間らしさは失われてしまう」と指摘。国際支援のあり方について「人間らしく生きていくには一人一人が誇りや自身を持てる知識や技能を手に入れて生きていくことが大切で、お金を与えるのではなく、知識や技能を得ることができるよう導くことが重要です」と強調しました。

「スリランカに日本文化とIT技術を教える大学をつくり、日本に人材を送りたい」

最後に、「今、日本では少子化となって人手不足が深刻化しています。そこで、今、私ができることは何かを考えました。皆さんも考えてみてください」と語りかけたクマーラ名誉教授。「自らができること」の回答として「スリランカに日本文化とIT技術を教える大学をつくり、日本に人材を送ることができればと考えています。それによって、スリランカと日本がますます発展していけたらと願っています」と力を込めました。

受講した学生からは「国際協力は単に物資や資金を提供するだけでなく、相手の誇りや自尊感情を大切にすることが重要だと学びました」との感想や、「日本というものがあふれた国で私たちがどれほど恵まれているのかを実感しました」といった声が寄せられました。さらに「スリランカについてもっと勉強したい」「いつかスリランカを訪れてみたい」との声も上がっていました。

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