トップページ/ニュース 都市情報学部の日隈美朱准教授のゼミ生8人
愛知県南知多町の豊浜漁協を訪問

豊浜の漁業や漁業協同組合、水産業の流通について現場で学び、理解を深める

豊浜漁協を訪問した日隈ゼミの学生たち 豊浜漁協を訪問した日隈ゼミの学生たち

都市情報学部の日隈美朱准教授のゼミ生が7月31日、愛知県南知多町の豊浜漁業協同組合を訪問しました。豊浜の漁業や漁業協同組合の役割、水産物流通について現場で学び、今後のフィールドワークにつなげることを目的として実施し、3年生8人が豊浜の漁業の「今」について理解を深めました。

「漁業を将来に残していくためには、魚を食べる消費者側の価値観も重要」と組合長

初めに、山本昌弘代表理事組合長と植田和男参事から豊浜の漁業の現状や課題、これからの地域水産業について話を伺いました。山本組合長は現在の漁業が抱える問題を「海」「生産者・漁協」「魚の消費・流通」という3つの側面から説明。漁場環境や漁業資源の変化だけでなく、魚価の低迷による漁業所得の低下や後継者不足、さらに流通や販売、消費者の食生活までが相互に関係しており、資源管理や漁場環境の改善に加え、後継者育成、漁業の省力化、魚食普及、地産地消、新たな販路の開拓など、生産から消費までを一体として考える必要があることを学びました。

学生からは「スマート漁業など新しい技術が実際の漁業現場でどのように活用されているのか」との質問がありました。ICTや機械化が進む一方、実際に魚を獲る現場では海や天候の変化を読み、魚の動きを判断する漁業者の「勘」や「感覚」、長年の経験によって培われた技能が今なお重要であること、そして新しい技術を使い、判断し、漁業を成り立たせているのも人であることを教えていただきました。

また、学生それぞれの普段の魚の食べ方についても意見を交換。山本組合長は「漁業を将来に残していくためには、生産する側だけでなく、魚を食べる消費者側の価値観も重要」と力を込めました。学生にとって、自分たちの日常の食生活と産地の漁業とのつながりを考える機会となりました。

活気あふれる夕市と競りも見学 「魚価」や「水産物流通」を身近に考える機会に

意見交換の後、学生たちは豊浜漁協の夕市を見学。サワラやタコ、マダイ、クロダイ、ハモなどさまざまな魚介類が並ぶ様子を見ながら、斎藤丈幸総務部課長から水揚げされた魚介類が競りにかけられるまでの流れについて説明を受け、続いて競りを見学しました。金曜日の夕市ということもあり相場もよく、高値で取引が成立すると歓声が上がるなど、市場は活気にあふれていました。前半に魚価と漁業経営との関係について学んだ学生たちにとって、実際に魚に値段がつき、産地から流通へ送り出されていく様子を目にしたことで、「魚価」や「水産物流通」をより身近に考える機会となりました。競りの終了後には、飯田昭博営業課長が「暑い中、見学に来てくれてありがとう。またぜひ来てください」と学生たちに声を掛けていました。

日隈准教授「漁業に携わる人の声を聞き、地域ごとの産業や暮らしを学んでいきたい」

今回の訪問について、日隈准教授は「地域の水産業は、海の環境、漁業者の経営、漁協、市場、流通、そして私たち消費者の食生活まで、すべてがつながって成り立っています。だからこそ、大学や学生にもできることがあるのではないかと考えています。まずは、地域を知ること。実際に足を運び、そこで獲れる魚を食べ、その魚を獲る人、売る人、地域を支える人たちの話を聞く。『おいしかった』で終わるのではなく、その魚がどこから来て、誰によって届けられているのかを知ろうとすることが、地域と関わる第一歩になります。大学での学びをきっかけに、学生がもう一度地域を訪れたり、地元の魚を選んだり、家族や友人に伝えたりする。そうした小さな関わりの積み重ねが、地域と大学との新しい循環につながればと考えています」と振り返りました。

さらに、日隈准教授は「今回の豊浜での学びを一つの出発点として、日隈ゼミでは今後、知多半島のさまざまな漁港や漁村地域へ足を運んでいきます。私自身が研究のフィールドとしてきた知多半島を、今度は学生たちとともに歩き、それぞれの地域で漁業に携わる人々の声を聞き、地域ごとの産業や暮らしについて学んでいきたいと考えています。現場を知り、そこで働く人を知り、私たちの暮らしとのつながりを考える。そうした学びを積み重ねながら、地域と大学との関わりを少しずつ育てていきたいと思います。最後になりましたが、ご多用のなか学生を受け入れてくださった豊浜漁業協同組合の皆様、山本昌弘代表理事組合長、植田和男参事、斎藤丈幸総務部課長、飯田昭博営業課長をはじめ、ご協力いただいた皆様に心より御礼申し上げます」と話しています。

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