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C&C賞表彰式典で板倉教授が記念講演
財団法人NEC C&C財団(理事長・佐々木元NEC特別顧問)の2009年度「C&C賞」の表彰式典が昨年11月25日、東京都港区赤坂のANAインターコンチネンタルホテル東京で行われました。受賞者は理工学部の板倉文忠教授とロナルドL・リベスト・マサチューセッツ工科大学教授ら3人のグループの計4人。板倉教授の受賞理由は「音声分析合成による高能率音声符号化技術の先駆的研究」で、財団の佐々木理事長より賞牌と賞金(1,000万円)が贈られました。
板倉教授は参列者約100人を前に「回顧・音声分析合成の研究ML-PARCOR-LSR-LSP」のテーマで記念講演を行い、現在、精力的な研究開発が進められている音声対話システムが「巨大なソフトウエアシステムである」と指摘。「それ故、その構成要素の中に数理的に脆弱なものが多々見受けられ、こうした弱点を取り除き理論的にも強化してこそ、信頼できる人間・機械間の対話が実現されると考えられる」と述べました。
C&C賞は1985年に創設された賞で、情報処理技術、電気通信技術、半導体デバイス技術、およびこれらの融合する技術分野(C&C分野)の開拓または研究に関する功労者を顕彰する賞です。本学関係者では1998年度に理工学部の赤﨑勇教授も受賞しています。
板倉教授は「受賞研究は名古屋大学大学院時代に、勢いで書いた論文がベースになりましたが、事業化までには経験を積んだ優れた研究者たちのフォローがありました。携帯電話の必要性が高まった世界的なニーズにも後押しされたと思います。表彰式典には、立派になった教え子たちも顔を出してくれました」と喜びを語っていました。
本記事は2010年5月発行の「名城大学通信第39号」を一部抜粋したものです。
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