特設サイト第67回 参鶏湯(サムゲタン)風スープ作り

先日、大府市にある「あいち健康の森薬草園」にて、愛知県薬剤師会のイベントのお手伝いをしてきました。健康の森薬草園については、このコラムで何度か取り上げたことがありますが、指定管理者メンバーである愛知県薬剤師会では定期的にいろいろなイベントを開催しております。

1月は、韓国料理の「参鶏湯(サムゲタン)風スープ作り」講座を開催し、生薬を使った簡単かつ美味しく、身体にもよいスープを日々の生活の中に取り入れていくという提案を行いました。30名超の参加者を得て、盛会のうちに終了しました。

参鶏湯は、鶏肉(丸鶏)に人参(にんじん)、黄耆(おうぎ)、大棗(たいそう)、もち米などを入れて煮込んだスープであり、薬膳料理や補身(ぽしん)料理(滋養食)とされています。日本で土用の丑の日にウナギを食するように、韓国では「三伏(※1)の日に食べると健康に良い」とされ、本来は夏バテしたときなどの疲労回復に食べる料理ですが、寒くなる冬に身体が温まる料理として、ご家庭でも手軽に作って召し上がっていただけるよう、毎年講座を開いています。

以下に、そのレシピと作り方を記しますので、ご家庭でも是非お試しください。 簡単に作れるように、丸鶏ではなく手羽元を使っているのがミソでしょうか。 材料の中で生薬にもなるものはどれか、もうおわかりでしょう(探してみてください)。

材料(5人分)

  • ナツメやクコ、松の実

  • もち米やネギ、ゴボウ、栗

鶏手羽元 10本
もち米 1/3カップ
ナツメ 5個
松の実 適量
クコの実 適量
ショウガ 薄切り4枚
ニンニク 1片
甘栗 10個
6カップ
1/2カップ
6カップ
ネギ 2/3本(2cmくらいに切る)
小さじ1と少々
お好みで、胡椒やゴマ油 少々

作り方

  • 調理開始

  • もうすぐ出来上がり

  1. もち米は洗ってザルにあげて、水を切っておく。
  2. 鍋に、上記の材料をすべて入れ、中火にかける。
  3. 沸騰したら、ふたをして弱火にし、あくを取りながら30分ほど煮る。
  4. 鶏肉に火が通ったら、塩コショウで味を整えて出来上がりです。
    お好みに合わせて、ゴマ油を適当量加えますと、風味が増します。

今回ご紹介するスープには、人参や黄耆といった補気薬は入れておりませんが、ささがきゴボウを少し入れますと、ちょっと風味が近いものとなり、さらに美味しく頂けます。

これ以外にも、毎月、愛知県薬剤師会の薬草園部会のメンバーが講師やスタッフとなって、いろいろな企画を実施しておりますし、薬草園自体でも催しを行っておりますので、ホームページ(http://www.yakusouen.jp/)でご確認の上、ご都合がつきましたら、是非お出かけくださいませ。

(※1)7月中旬から8月上旬の、夏の最も暑い時期。夏至後三度目の庚(かのえ)の日を初伏、四度目の庚の日を中伏、立秋後最初の庚の日を末伏といい、3つを総称して三伏という。

(2020年1月28日)

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